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ジプシーIKEDAのShade制作日記

2009年3月19日
現実世界の光色をよく観察しよう!

こにちわIKEDAでござーます☆
今回は「光には必ず色が付いている」という点についてお知らせしたいと思います。


今までリアルな作品や、映画、メイキングなどを見て「なぜこうもリアルに見えるのか?なぜ自分が作るとリアルに見えないのか?」と悩み、そして明確な答えが出ないまま悶々とした日々を過ごしていました。

そんなある日、「なぜ他の作品と自分の作品はこうも違うのか?」という議論をしていた際に、友達に「光に色が無いからだ」と言われたのがその答えに辿り着いたきっかけでした。

大域照明を使用したり、ラジオシティを使用すると、空間に存在する色に光が反射し、色の付いた光として空間に散布されます。ただ、これは大域照明を使用した場合にのみ得られる効果で、レンダリング速度を考慮するとどうしても使うにはハードルが高すぎました。

そこで「大域照明が使えないのであれば、光源に色を付けて検証してみよう」となったのです。

まずはどれだけ違うのかをこちらの画像を見てみてください。

キャプション01

変更前:無限遠光源3つ、フォグ、全て色が白の状態です。

変更後:「フェイクラジオシテイ」を使用し、かつ無限遠光源とフォグに青系の色を設定した状態。

いかがでしょうか?
影のメリハリ、リアリテイが格段に違うのが見ておわかり頂けると思います。
現実世界の風景をよく観察すると見えてくるのですが、実は日中のビルや建物の影はブルーになっています。

恐らく空の色が影響していると思うのですが、曇り空だとしても光源の色はうす~くブルーを入れます。

今考えると不思議な話ですが、それまでは「光に色を付ける」など微塵も考えず、「光と影」は「白と黒」という概念のままでした。光に色を付けた自分の作品を見た時は、「・・・なるほど、そういうことだったのか!」と悩みがぱ~っと晴れたのを覚えています。

では、実際にどういう処理をほどこしているか?

キャプション02

まずは通常、このようなビルの密集地帯ではビルの表面は下から上にかけて黒→白へとグラデーションがかかります。

そこで「フェイクラジオシテイ」で紹介したテクスチャを使って、ビル全体にグラデーションをかけることで図のように影にメリハリが出て来ます。


キャプション03

次に光源に色を付けていきます。

キャプション04

ポイントは青色環境光を使って影を青で表現することです。また、同じくフォグも青系にする事で、遠く霞んだ景色も青みがかった表現をしています。

このように「フェイクラジオシテイ」と光源に適切な色を設定する事で、想像以上に現実世界に近いライテイングを得る事が出来ます。シーンによって光源の当て方が変化したり、光色も使う色によって様々な効果を得られるのでぜひぜひ試してみてください。

IKEDAでした☆

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IKEDA2009.03.19

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